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あけびーのあたまんなか

あけびーのあたまんなか

ぐる4:偶像と実像の葛藤

難しい題名つけたなー。友人にアイドル論を語っていて急に書きたくなった。
アイドル論っていっても、「最近のアイドルはー。」系の話じゃなくてアイドルとは何かと言う話。
本来のアイドルの意味は偶像と言う意味。「偶像」とは何か?偶像は実像と逆の言葉で本来は神仏など信仰の対象とする像のこと。

私は今「アイドル 田口淳之介」にはまっている。
これはそうなんだけど、今までアーティスト(芸術家)を好きだと思うとき、そのバックボーン(背景)は不要だと思っていた。
どうゆうことか、私はゴッホの「種をまく人」と言う絵が好きで、日本にきたときは見に行った。でも、あの絵がミレーの「種をまく人」の絵の模写と知ったときはショックだった。ゴッホは精神異常で精神病院に入っていた。だから外でスケッチとかできなかった。そして模写をした。
でも、あの絵が好きだということには変わりはないんだけど、やっぱり背景を知らずにただ、「あの絵が好き。」それでよかった気がする。

アーティストならアートで語ればいい。その背景を語る必要はない。っていうのが私の自論。逆にいうと背景が何であろうと作品がすばらしいなら、やっぱり素晴らしいのだ。逆に背景がいくら素晴らしくても芸術にはなんら影響ない。だから、アートと背景は分けていた。

でも、アイドルは結構難しい。
アイドルの生み出すアートは本人そのもの、存在そのものだからだ。
「アイドル 田口淳之介」は「本名 田口淳之介」と微妙なバランスで同居している。これが、普通の歌手とかいうとインタビューの内容もだいたい今回の曲についてとか、作品に対する質問が多いのだが、アイドルに対する質問は、本人に対する質問が多い。「普段は何を着て寝てますか?」「初めてのデートはどこいきましたか?」など。
もし、本人がみんなの望むアイドル(偶像)を演じきっているならそれはそれでいいと思う。実際は4畳半の家ではんてん着てても、「ホテル住まいで」と語るとか。でも、実際は偶像な姿だけじゃなく実像(本当の自分)を語ってしまうことがある。
それは常に美しい偶像ではなく、やはり醜さや脆さをもった普通の人間なのだと思い、やはりショックを受けてしまうことがある。
不思議なもので、みんなのアイドルミッキーマウス。明らかに被り物なのだが、その素顔を見ようとは思わない。
それは、みんなが被り物なことを十分理解した上で、あえてそこには触れず楽しもうとしているからだ。

本人のためにも、みんなのためにも、アイドルはなるものではなく、みんなで作り出した偶像ぐらいの余裕がファンにあるといいのにと思うのだが、なかなか難しく私生活にもみんな興味があるようだ。偶像と実像のはざまで揺れる葛藤はまだまだ続きそうだ。





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